大統領の理髪師
気になっていた映画が、たまたまテレビでやっていたので、観てしまった。
韓国の現代史を背景に、ひょんなことから大統領の理髪師を務めることになったさえない親父とその家族を描く。
親父役のソン・ガンホがすごくいい。ちょっと頼りなくて、ちょっとお調子者で、ちょっとまじめで、ちょっと家族思い。どこか非常に強いとか、いさましいとか、そういうところがない。これはやはりグエムルも観なくては。
十歳の息子が拷問にかけられて立てなくなってしまういきさつの描き方は、なんとも不思議な雰囲気。ひどい話なのだが、奇妙なユーモアと不条理が、おかしみと悲しみ、怒りと哀れみをない交ぜにして、複雑に混合された気持ちにさせられる。
暗い歴史、重い過去、割り切れない現実の中で、ユーモアとフォークロアに包まれた風刺が、光と闇を混ぜ合わせて、行き当たりばったりの生き方の、存外な強さを確信させ、救済をもたらす。
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えーと最近のコマーシャルから。
ジョイ君はうるさい。