アンジェロ・ブランデュアルディやら

年度末のあれやこれやで身も心も疲れ果てて帰ったら、遅れていたアンジェロ・ブランデュアルディのfuturo antico 4 "Venezia e il Carnevale" が届いていた。ワタシは実はこのヒトの声や歌い方がスキではなかった。むかーしキャット・スティーヴンスというヒトの歌がヒットしたことがあったが、ああいう感じのちょっとか弱いというかか細い感じはだめなのだ。ベルナルド・ランゼッティがキライなのも、同じカテゴリかもしれない。コレは感覚的なもので、ざわざわするというか、聴覚というよりは触覚的なものだ。しかし、このシリーズは古楽を再現するもので、おそらく本格的なその筋の演奏家を迎えての作品、この典雅な雰囲気には、彼の歌はかなりはまるのである。うまく溶け合ってしまうと、あのざわざわした手触りが、なんというか、さわさわした滑らかな手触りに変わるのである。この4では歌が多いのだが、非常に癒される。

忙しいといいつつ、本は読んでいる。今年退職される方から、研究室の蔵書を一部移していただいたのだが、ハイデガーエリアーデの著作集はたいへんうれしい。ちょこちょこつまみ食いを始めるときりがない。タイトルに惹かれて買った『昭和33年』、なんかヘンな本だった。脈絡のない、見せ掛けの論理にならない論理で、仕舞いのほうはなんだか昔懐かしいというか腹立たしいアジ演説みたいになる。なんじゃこりゃ。流行の「年号」をだしにして演説したかったのか。オレの生まれ年をもてあそぶなよ。

どちらも、おいおいサイトに感想書きます。