今日は残業なので、近くの中華屋に晩飯を食いに行った。ここのラーメンは信じられないほど・・・いや、そういう話題ではなかった。ここで食べるのはきのこ入りマーボナス定食か肉野菜の塩味炒め定食と決めている。

さて、店は空いていて、先客は若いお母さんと二歳前くらいの女の子のみ。お母さんはスーツ姿、ベビーカーには保育園帰りの大荷物。今日はお父さんは(ワタシみたいに)残業、お母さんもこの時間ということはちょこっと残業で延長保育帰りと見た。だったら帰って夕食を作るより、食べて帰っちゃおうということだろう。

ワタシは親子の後ろ側の席に着いた。女の子は、年齢と保育園帰りという状況にしては、いい子にしている。騒いだり跳ね回ったりしない。お母さんも疲れているだろうに、娘にやさしく話しかけてはヤキソバとスープを食べさせている。かわいい子どもというのは、見た目ではなくて、しつけができているかですね。子どもだけではなく、親もですけど。まあでもさすがに、ヤキソバにも飽きてきて、きょろきょろし始めている。

で、目が合ったわけです。

ワタシは子どもが大好き。で、子どもは知らない人を見るのが大好き。ワタシが彼女に笑いかけると、彼女はワタシのほうを指差してごきげん。ちらちらとこちらを見ては指差す彼女。あまりかまいすぎても、親は大変だと思うから、ときどき目を合わせては笑顔を送る。

すると、それに気づいたお母さんが、一瞬後ろを振り向いて、
「おじいちゃん、ね」

お・・・おじちゃんではなく・・・
おじちゃん・・・

オトナはたしかに、知らない人の顔をあまりじろじろ見てはいけない。しかし、ちらりと見たワタシは、若いお母さんにはもうおじちゃんではなくおじちゃんに見えるのか・・・!!!

「おじいちゃんにバイバイねー」といいながら会釈していかれたお母さん・・・いやまあ、感じのよい親子でしたよ、お嬢ちゃんも小さな手でバイバイしてかわいくて・・・。うん、それはたしかに、49歳になったばかりのワタシ、孫がいてもおかしくない年齢では・・・あれ・・・

そう、孫がいてもおかしくない年齢だった・・・

そう、ワタシはかわいいお嬢ちゃんを、自分の息子たちの小さかったころに重ね合わせて見ている。しかし、もう一歳や二歳の子どもというのは、自分の子どものようというよりは、孫のようなのだ・・・

あなたは間違っていなかった、若いお母さん。

ちょっとショックなきのこ入りマーボナスの夕食であった・・・。