シューマン

 昨日は急用ができて慌てた。といっても、高校生の息子のピアノの先生の先生の(間違いではない)リサイタルがあったのだが、妻が息子と一緒に行くところ行けなくなり、私が行くことになったのだ。夜の7時開演なので、職場を慌てて後にする。

 会場は新宿に近いでかいビルの地下ホール。待ち合わせた息子は例によってお気に入りの黒尽くめだ。黒靴、黒ズボン、黒シャツに黒ジャケット。まあかっこいいんだけど暑いよね。開演まで少し時間があったのでカフェで軽く飲み食いして会場へ。先生のお人柄もあって会場はなんとも気軽な雰囲気。私はノータイだったのでちょっと心配していたがまったく杞憂だった。レッスン帰りの楽器を抱えた音大生音高生も。何だろう、同じ年代の子どもたちとの違いは、なんとも無邪気な雰囲気の子が多いことかなあ。息子の先生に御挨拶して入場。

 午前中剣道の練習でへとへとの息子は、お目当てのモーツアルトを聞き終えると船を漕ぎ出す。私はむしろ前半やばかったが、後半のシューマンで目が覚めた。ピアノ、バイオリン、チェロのトリオは華麗で、耳に贅沢。アンコールはやはりモーツアルト。さて帰りに何か食べていこうか、と言っていたのに、息子は具合が悪そう。外に出たとたんの蒸し暑さと、おそらく剣道の練習で熱中症になりかけていたようだ。水を飲ませながら休み休み家まで帰り着いたが、そのころにはすっかり回復して、今日も元気に部活に出かけた。若者の回復力はたいしたものだ。それにしても滅多に聴かないシューマン、楽しめました。