『少年の日の思い出』その後

今日、DVDが届きました。ちゃんとベオグラードから送られてきて、ちょっともう、それだけで感動です。
英語の字幕が入っていて、言うことなしです。タイトルは "OK, let's go", 映画の中の例のセリフは"Let's go on!" と訳されていました。
パルチザンだった主人公が、ドイツ兵捕虜をつれて、村の小学校の教師としてやってくる。子どもたちが捕虜に泥を投げたり、村の人民裁判の様子が出てきたり、というと人民解放万歳みたいになるのかと思うと、これがひねりにひねってある。無口なドイツ兵(これがショーペンハウエルという名前だ)へのまなざし、明らかに戦争で儲けた嫌われ者を生徒の祖父だというだけで助けたり(あのブタはそのお礼だった)、人違いでやってきたおばあちゃんの悲しい出来事、なんとも不思議な夜のアコーディオン(これはあとで悲しいエピソードにつながる)、興味深い結婚式のシーンで語られる原子爆弾、といった、淡淡としたエピソードのつながり。子どもの目で見た映像、子どもの心に刻んだ出来事として描いたから、オトナの事情を超えてありのままの人間の営みがつづられているように感じさせるのだろうか。
そして・・・その後のセルビアを思うと、この子どもたちがさらにどんな思いをすることになったのだろう、と胸が詰まる。

何はともあれ、『少年の日の思い出』再会を助けてくださったRATTAさん、映画館主・Fさん、有難うございました。